事故で大変な時期の被害者の方に、よく話しも聞かずに「更年期障害」だと決めつけるのはどう考えても適 切な発言ではないと思います。
仮に更年期特有の症状が出ておられるのであれば、整形の主治医がケガ の治療に加えて、他科の受診などのアドバイスをされるのではないかと思います。
交通事故にあわれた方に知っていただく必要があることですが、損害の賠償は @ケガの治療中の損害とその補償
A症状固定後の将来的な【後遺症の損害】とその補償 の二つに分かれます。 交通事故の損害賠償の裁判でも@とAをはっきり区別しています。
@は、まず必要な治療を受ける。(この期間の治療費や慰謝料などを「傷害部分」の損害と言います。)
Aは、これ以上はよくならないと思われる【症状固定】の時期に 【後遺症の診断】を受け、後に残った痛
みとか不具合を【後遺障害】とし将来的に補償を受ける。(これを「後遺障害部分」の損害と言います。)
事故直後「こちらはケガをさせられたのだ!治るまで治療を続ける。当然そうする権利がある。」と思われる
のはむしろ普通かと思われますが、現在の医学レベルでも元通りに治癒、回復出来ないことがあります。
また、むち打ち症などでは急性期やそれに続く期間の安静や治療はそれなりに効果が望めますが、慢性期 に入ると治療による効果よりも、人がもともと持っている
(自然の)治癒力で痛めた神経組織などが時間をか けて少しずつ元に戻るのを気長く待つ「日にち薬」的な状態になって行くものと言えます。
保険会社の言うことや周囲の人の言うことが気になり、引っ込み思案になってしまう方があります。 あまり
無理はいけませんが、出来れば少しでも前向きに気持ちを切り替えられ、以前のスイミングなども基礎的な
体力をつけ本当の回復に向けた効果が期待できるのではないでしょうか。
★関連参考
【症状固定】Q8 ・10
【後遺症の診断】Q11
【後遺症の損害】Q12